
こんにちは、りのです。
宅地建物取引士合格後、不動産会社に入社して中古マンションの売買をメインに行っています。
6年間で120件ほどお取引をしました。
不動産取引の経験をもとに不動産購入の注意点などの情報を発信していこうと思います。
はじめて中古マンションを買うけど何を調べれば良いのか分からない。
なぜ失敗する人がいるのか、注意点が有れば購入前にしりたいな。
上記のような疑問に回答していきます。
●購入注意! その①自主管理のマンション
マンションは清掃や修繕、会計などの管理が必要です。
大きく分類するとマンションの管理は以下の3つに分類されています。
- 全部委託(すべての管理を管理会社に依頼するマンション)
- 一部委託(マンション管理のうち一部を管理会社に依頼するマンション)
- 自主管理(マンションの所有者ですべてを管理をする)
大部分のマンションは、管理会社という管理を専門に請け負う会社へ委託をしています。
どのなかでもほとんどは①の全部委託の管理に該当しています。
自主管理のマンションは少数になりますが、なぜ自主管理のマンションだと購入をおすすめできないのでしょうか。
マンション管理の業務の膨大さを理解する必要があります。
マンションの管理業務
・日々の清掃業務
・壊れた設備類の修繕
・大規模修繕工事の計画
・年間の管理会計や修繕積立金の会計業務
・理事会や総会の実施 等
上記はマンション管理の一部ですが、
自分たちだけですべてを行うには並大抵な業務量ではないかと思います。
マンションを維持するために
またマンション管理は計画性が大切になります。
計画をもって資金を積み立ていき、
外壁補修や防水工事、排水管工事など大規模な修繕工事を行っていかなければなりません。
ここに自主管理のマンションと管理会社の入ったマンションでは管理の差が生じやすくなります。
管理会社の入ったマンションですと基本的にはマンションの管理に精通した担当がアドバイスに入り、将来の大規模修繕工事に向けた積立金の値上げや問題解決の対応を行ってもらえます。
しかし自主管理のマンションですと所有者にて選ばれた、理事会によって運営管理を行うことになります。
マンション管理業務とは無縁の方が理事となり運営していくことがほとんどです。
計画性のないマンションですと、修繕が適切に行われず築年数の割にボロボロなマンションや修繕履歴に関する資料が無いマンションも見受けられます。
マンションの総戸数にもよりますが、一般的には大規模修繕工事は数千万から億単位になることもありますが、いざ修繕を行おうにも今まで計画的に修繕積立金を貯めてこなかったツケがまわってきて、工事を行う費用が無いということもしばしば見受けられます。
なかには管理組合で工事費用を借金しているマンションや、一時金と言って数十万から百万の金額を各所有者から徴収をして大規模修繕工事を行うマンションもあります。
マンションの寿命は
マンションは50年や100年持つともいわれていますが、
マンションの寿命は管理に大きく影響されます。
工事を怠ったことにより、雨漏りが発生して構造躯体に大きなダメージを負ったマンションも中にはあります。
これから購入する方に
現在、リノベーション工事の進歩により築年数の古い中古マンションを購入される方が増えていますが、個人で工事のできない建物全体は管理組合の運営に左右されます。
安いからと安易に買うのではなく安い理由を考え納得した上で購入を検討すべきかと思います。
自主管理でも管理に意欲的な所有者が集まり、計画的に運営しているマンションもあるのは間違いありません。しかし運営には各マンションで大きな差があります。これから始めてマンション購入を検討する初心者の方には避けるのが無難かと思います。
(正直、理事長になった時が大変です。。。管理運営以外にも不動産会社からの調査の対応なども)
どうしても予算的に難しく検討せざるを得ない場合には、購入後のリスクと負担があることを理解した上で購入しましょう。
次回も「中古マンションを買う前に知らないと失敗する重要な事項」ついて情報をお伝えします。ぜひ次回もよろしくお願いします。
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